2013.02.11|お品物
次シーズンの展示会を重ねていく頃に
必ずと言っていいほど言葉にならない
感動的なお洋服や鞄、靴などに出逢うことがあります。
それはセレクトショップとしての
運命なのか必然なのか。
それがpoefuに並ぶ姿を想像し
お客様の笑顔を思い浮かべると
バイヤーとしての針が振り切れて
常套句として簡単には言う事が出来ない
「可愛い」、その一番大切な言葉を惜しみなく
何十回と展示会場で口にしてしまいます。
今春よりpoefuに加わる。
私の針が振り切れたひと品です。
TORCH
「BIRCH」
NATURAL/BROWN/BLACK
size 35~39,41(40は展開がありません)
¥24150
TORCH
「OAK」
NATURAL/BROWN/BLAC
size 35~39
¥24150
作家であり自然学者でもある
ヘンリー・デビッド・ソロにインスパイアを受けて製作されるその靴は
彼の生き方のように自然さと素朴さに満ちています。
通常はメンズのワークブーツに用いられる
フランス産の堅牢で視認できるほどの厚みのある
牛ショルダー革はトラ斑をあえて残したまま使用され
革本来の質感と同時に独特な表情を持ち
その強度を持って型崩れがしずらくなります。
その厚みは履きこむ事で少しずつ馴染んでいく
まさに自然の産物と言えるのかもしれません。
BIRCH(バーチ)、OAK(オーク)。
樹木の名前のように
ステッチ、装飾は極力排除されて革の自立性のみで
つり込んで創られていることは
樹々そのものの無垢さに加えて
ヘンリー・デビッド・ソロが暮らした
アメリカのウオールデン湖の自然と森の風景を連想させてくれます。
という美辞麗句な薀蓄は発注した後に知りました。
先に針が振り切れて
あまりにも可愛いかったので
自分の気持ちに正直に発注しました。
私にとって、それはとても稀な事ですが
時々、そんな瞬間も大切な自分自身だと思います。
既にpoefuの常連様の足もとを
笑顔と共に彩り始めています。
半年前にこの靴を発注した時の私のように
店頭で針が振り切れて
「可愛い!」その言葉をたくさんの方から聞ける事。
それがセレクトショップとしての
私たち、poefuの生きがいなのかもしれません。