Now Loading...

NEWS

そして人生は続く

2016.12.12|Blog

今春からpoefuのセレクトに加わった「TOKIHO」。

デザイナー吉田季穂(ときほ)さんはパタンナー出身。

シルエットの美しさに反して動きやすいという

この上なき反比例。

そして「どこから見つけてくるのだろう?」

たくさんのお洋服も布も見慣れているはずなのに

まるでアンティークの布を見ているかのような

独自の感性で選ばれた素晴らしいテキスタイル。

 

今秋冬最後に届いたショートコートのご紹介です。

 

dsc_0507-1

TOKIHO

LIBERA-Ⅱ

Wool Linen Short Coat

light brown

size 1

¥50,000+tax

 

dsc_0758-1

これまでに触れたことの無いような

カリカリと乾いた手触りの独特の質感。

ウールとリネンそれぞれの素材がいかされたツイル。

わたの状態から染色されるトップ糸の様々な色が混じり合い

穏やかで優しいブラウンにグレーを混ぜ込んだような

とても奥ゆかしい色が作り出されています。

 

試着の段階では少しゴワゴワとして着心地は

敏感な方だとウールのチクチク感を

かすかに首周りなどに感じるかもしれません。

 

9月28日にご紹介した一重のワンピースコート

「ALISON」14Button Coatと同じ生地です。

 

「人生となるもの」

その時にご紹介したTOKIHOのテーマを

このテキスタイルは色濃く写します。

着はじめて1週間もするとカリカリとした質感は消え

全体がフンワリと産毛のような毛羽で包まれ始めます。

もちろんチクチクすることもなくむしろソフトな肌当たりです。

 

手を曲げる位置にはその人のクセと

共に過ごした時を写し取るようにシワが刻まれていきます。

 

インナーを変えていくことで秋口から春先までの3シーズン

長い季節に対応する素晴らしい生地に変化をしていきます。

わずか一週間でこの変化を感じ取れるので

シーズンを重ねるごとに更なる変化に興味が湧いてきます。

 

dsc_0508-1

dsc_0289-1

dsc_0390-1

スッキリとした見た目に反して

厚手のニットまで重ねることが可能です。

手をあげても突っ張ることの無い素晴らしいパターンの

袖付けはフリーダムスリーブデザイン。

襟周りはステンカラーともジャケットラペルとも異なる

スタンドカラーのようなデザインです。

 

dsc_0510-1

dsc_0511-1

dsc_0512-1

dsc_0518-1

dsc_0516-1

 

dsc_0506-1

INNER:evam eva Cashmere Knit Tunic

SKIRT:kaval Wool Linen A line Skirt

SHOES:R.U one lace black

TOKIHO同様にアンティークのような布使いの

kavalウールリネンのスカートに。

シンプルな中にも大いなる存在感のある

お洋服たちとのコーディネートに心躍ります。

 

私自身この生地のコートを今秋冬愛用しています。

TOKIHOのテーマ「人生となるもの」が

袖を通すたびにその言葉通りであることを教えてくれます。

poefuという人生の一部となりはじめた「TOKIHO」。

そして人生は続いていきます。

 

−人生となるもの−

古くからある人々の痕跡。

肖像写真、音楽、芸術、建築、家具、衣服。

それらからは、豊かな心や生きることへの責任を感じ、当時の生活を空間見たような気がします。

人々の衣類は生活の中で汚れ、当然のように破れ、

各々に直しながら、身体の一部として大切に身に着けています。

物はものを越えて、人生の断片となっていきます。

 

私は“人生となるもの”を念頭に日常のための衣服を制作しています。

汚れても破れても思い思いに直しながら、着続けてもらいたいという思いがあります。

深い感情と共にある 擦り切れた一枚の肖像写真の様に

幾度となく 人のこころに平穏をもたらした 音楽の様に

時に 日常の生活の中に光をさした 芸術の様に

住み慣れた 居心地の良い 部屋の様に

使い古され 角が落ちた 家具の様に

 

私は、その様な感情のものをつくりたいと考えます。

 

吉田季穂

 

ONLINESHOPでもご紹介をしております。

ぜひご利用ください。