2018.05.30|Blog
「Needles」というブランドをご存知でしょうか?
どちらかというとメンズで有名なブランドなので
初めて耳にする方も多いかもしれません。
Needlesをはじめ多くのブランドを手掛ける
ネペンテス代表の清水慶三氏がデザインする
ネペンテスを一番に象徴するブランドです。
その「Needles」で最も長くリリースされている普遍性と
「Needles」を体感していただけるパンツ。
poefuオープン以来7年目にして初めてご紹介となる
poefuにとっても欠かせないパンツです。
Needles FOR poefu
Hiza-Deru Pants
beige / navy
1・2 size
¥25,000+tax
(モデル身長153cm 1 size着用)
navy
H-D PantsはH(iza)-D(eru) Pantsの略称です。
読んで字の如くですが「膝が出ている」パンツということです。
横から見るとウエストから前膝にかけて丸みを帯びながら膨らみ
膝下からはテーパードしながらすぼまっていく独特なシルエット。
TOPS:UNIVERSAL TISSU French Linen Full Gather Blouse
SHOES:DANSKO Professional Patent
シャツやブラウスを合わせてパンツを主役に。
少しメンズライクな雰囲気のパンツなので
フェミニンなギャザーブラウスを。
今春夏のFOR poefu別注で選んだ生地は
コットンリネンキュプラの3者混紡生地。
とても履き心地の良いクッタリと柔らかな生地感は
まるで繰り返し履き込んで馴染んだような風合い。
一年を通して履いていただける生地感なので
季節に応じてコーディネートを楽しめる
使い勝手の良い2色での展開になります。
beige
全体にはかなりゆとりのあるワイドシルエットですが
腰回りとヒップラインはとてもスッキリとしています。
膝下からのテーパードシルエットもあって
着る人の体型をあまり選ばないワイドシルエットです。
1サイズでもウエストは約78cmと大きめですが
ウエストはスピンドルドローコード仕様で
7〜13号サイズくらいまでの方が履いて頂けます。
前裾から膝に向けて入れたダーツで作り出す
テーパードシルエットで膝が出ているように見えるのです。
「夏に向けて涼しく履けるパンツはありますか?」
店頭で今時期になるとたくさんのお客様に頂くご質問です。
リネンのパンツが涼しいのはもちろんですが
トップスにリネンの多い方にはあまりお勧めできません。
Hiza-Deruパンツは足に殆ど触れることの無いシルエットで
風の通りがよく真夏も快適にはいて頂く事が可能です。
もちろん秋冬はインナーにタイツをはいても
干渉する事がないので一年を通して快適ということになります。
今回選んだ別注のクッタリとした生地感が作る柔らかなドレープは
メンズライクな見た目に女性らしい雰囲気も備えています。
HAT:Pois E「Viola」BAO Canotier (sold)
TOPS:maison de soil Embroidery Pullover Shirt
BAG:MUUÑ Pan de mie Kago Bag
SHOES:Vialis Pointed Toe Sandal FOR poefu black
ベージュとモノトーンは大好きな色合わせ。
素朴なベージュをモノトーンが引き締めてくれます。
一見メンズライクな組み合わせですが
ひとつひとつのアイテムが女性らしいコーディネートです。
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2017年10月Needles展示会での出来事
それは2017年最も驚いたことでした。
展示会場でのデザイナー清水さんとの会話です。
「清水さんHiza-Deruパンツを来春夏別注させて頂くので
ホームページで初めてご紹介を予定しているのですが
そう言えば何時から作っているんですか?
私の記憶では前職場で初めて取り扱ったのはたしか
10年前くらいだったかと記憶しているのですが。。。」
「えーと。。。いつだったっけ。。。。
たしか20年はたっているはずだと思うよ」
「20年!!!」
想像もしていなかった年数に驚きのあまり
展示会場に響き渡るくらいの声でそう言っていました。
「古着好きなバイヤーさんのパンツの膝が出てるのを見ていて
膝が出ているのをデザインにしたら面白いかなと思ってね」
とてもシャイな清水さんは優しい口調で続けます。
「Needlesの中で一番長く続けているアイテムだね」
インターネットやSNSが無かった20年前。
ファッション雑誌しか情報ツールは無かった時代。
同潤会で住所非公表でスタートしたと言われる
知る人ぞ知るネペンテスのお洋服の存在。
その中にあって当時このパンツは
飛び抜けてお洒落な一部の人たちだけのものだったのかもしれません。
それから20年インターネットやSNSによる拡散で
情報もお洋服そのものも手に入れやすくなりました。
その一方でファッションは多様化しているようで
その情報のためなのか画一化しているように見えます。
どこかで見たようなデザインのお洋服で溢れている気がします。
きっとそれらの憂う想いとは無関係な20年という長い歳月。
万人に向けたトレンドや世の中の定番にはならなくとも
常にオリジナルであり続ける孤高の存在であること。
-Nepenthes is Philosophy-
ネペンテスそのものこそが哲学である。
清水氏がかかげるその大きなテーマがそれら全てを
シャイな人柄そのもので静かに強く物語ります。
ONLINESHOPでもご紹介しております。
個人的にも一番愛用しているパンツなのでおすすめです。
ぜひご利用ください。