2022.10.29|Blog
LENSE
2022 AW Collection
2nd Delivery
LENSE
Wool Rayon 44 Tuck Coat
black
1 size
¥90,200(tax in)
*製品ディテールが判るように
明るめに撮影している箇所があります*
今秋冬ブランドを悩ませる裏地問題。
事情があってキュプラが手に入らない。
高品質なアウター制作には
欠かせないキュプラ裏地。
表地の代替えはいくらでもあるが
裏地ばかりはそうはいかない。
裏(地)の事ばかり考えていたのだろう。
今秋冬のLENSEコレクションを象徴する
夥しい数のタック群像の衣服たち。
敢えて裏側から入れる事で
穏やかな存在でその気配を知らせている。
裏地が無いという切羽詰まった事を
基点にし発想されたデザインは
タックという表テーマを持って
裏テーマに転じている。
いや元々は裏を基点にているので
裏テーマが転じて表テーマになっている
….のかもしれない。
22×2=44本もの夥しいタックが並び
コクーンシルエットを形成している。
ウールレーヨンギャバジンの曲線の先
直線縦列による特異なコクーンシルエット。
英国軍のブッロードアローを彷彿させる
不思議なボタン並びの留め付けの手跡
ヘムラインを走る手まつりの痕跡
そして44本のタックを含めて全ての縫製は
デザイナー自らが施しているもの。
さて今秋冬の裏地問題である。
本来であれば表地として使うべき
ウールアルパカシャギーを大胆にも使用。
裏地を基点にして表地の採用は
タックデザイン同様に表裏一体の
テーマ性を良い意味で混沌とさせている。
誰もが知る世界的ブランドで
パタンナーのキャリアを詰んだデザイナー。
LENSEの真骨頂であるパターンメイクと
美しいシルエットを保持しながら
真冬でもクールな外観を貫く稀有な存在。
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