2017.11.04|Blog
NO CONTROL AIRより派生したレーベル
FIR MUM(フィルマム)より
温かな風合いのざっくりニットのご紹介です。
FIR MUM
Bulky Knit
greige / grey
XS size
¥39,000+tax
greige / grey
手編みに見えるくらいにざっくりとした風合いの3G(ゲージ)ニット。
ギュっとした度詰めは横編機という編機で編まれています。
コード糸という何本もの糸を束ねて一本の太い糸を作り
このニットの場合は40番糸を束ねて1.6番まで太くしています。
またナイロン糸を糸芯に用いそれをウールでカバーリングにし
束ねていることで柔らかさと強度も備えています。
これだけざっくりしていてもチクチクしないのが嬉しいニットです。
greige
ライトグレーやベージュにナチュラルそしてグレーの多色メランジ。
ミックスウールならではな優しく綺麗な色合いで
淡色でも充分な温かみあるグレージュ。
個人的にも購入したおすすめの一色です。
誇張したネックリブはひとつのデザインとして昇華しています。
肩から首にかけて登るようなラインがとても印象的です。
3Gの厚みや度詰めに反して柔らかな風合いが
流れるようなドレープラインを描きます。
そして着心地の良さと同時に重さを感じない優秀さです。
ドロップショルダーのゆとりあるシルエットを
スッキリとした袖が絶妙なシルエットバランスで
全体のボリュームを上手く分量調整しています。
布帛のようにパターンを引いて作り上げる成形ニット。
FIR MUMはNO CONTROL AIRデザイナーでもある米永至 氏。
大学で建築を学んだデザイナーの独創的なアプローチは
誰かに教わったわけではない教科書の無い手法。
通常のアパレルの道理には無い縫製仕様や素材使い。
そして独学とは思えない素晴らしいパターンメイキング。
脇下に布分量を隠し持つ緩やかなAラインから
丸く収まるヘムラインが前身頃と少し違う見た目です。
NO CONTROL AIR・FIR MUMに共通するパネル背面。
通常ニットは一枚で背面を作り上げますが
まるでジャケットやコートを仕立てるかのように
立体的な背面を二枚でパターン形成しています。
お洋服作りの教科書には決して書かれていないこのパターンは
オリジナリティは彼らのデザインアイコンにもなっています。
スカートドレープに合わせたニットドレープ。
ざっくりとしたニットの温かみある風合い。
シルエットのきれいなニットなので秋はしばらく一枚を楽しんで。
OUTER:nitca FOR poefu
Cashmere Wool Beaver Cloth Cocoon Coat ( royal blue sold )
SKIRT:minä perhonen「lumi」8piece Jacquard Circular Skirt
SHOES:OFFICINE CREATIVE lace up Boots
コートのインナーに見えるざっくりとしたニットの風合い。
濃色のアウターにもとても映える色合いです。
grey
霜降りの濃淡がとても表情豊かで奥行きと
一段とざっくりとした風合いに見える印象的な1色です。
OUTER :FIR MUM Wool Linen Glencheck Short Coat
DENIM:minä perhonen「always」Denim
SHOES:OFFICINE CREATIVE FOR poefu lace up Boots cenere grey
FIR MUMのウールリネングレンチェックのコート
OFFICINE CREATIVE別注のグレーのブーツと
デニムに色々なグレーをまとめたコーディネート。
京都から東京へ展示会出張で訪れていた
8年前のとある春の日の夜。
予定より少し早めに展示会が終わって
ちょうど恵比寿にいたこともありLim Artさんに立ち寄った。
奥にあるギャラリーに足をすすめると
どうやらお洋服の展示会中の様子。
誰もいない静かな空間にはデザイナーと思しき男性が一人。
何気なくブランド名を見てみると
「。。。。。。NO CONTROL AIR。。。。。だ!」
その不思議で印象的なブランド名のせいで
ブランド名と関西のブランドということだけは知っていた。
NO CONTROL AIR
その名前からどうやら私は大きく誤解をしていたようだ。
何だかモード感の強い黒ばかりの世界という勝手な想像。
少し見ただけでも素材使いの良さや丁寧な縫製が見て取れる。
新幹線の時間が迫りあまり時間に余裕が無かったため
グレーとピンク「なぜこの色展開?」の2色のニット
しかも更に不思議なことにブレザーなどに使われる
銀ボタンにひと手間を加えたボタンが並ぶカーディガンを手にとって
そこにいるデザイナーと思しき男性に話しかけた(カマをかけた)。
「このニットはどこで作っているのですか?」
「(日本)国内ですよ。大阪の旭区で作っています」
「!?」
日本で流通する膨大な数のニットのうち
日本国内製のものは5%にも満たないと言われている。
一部はスコットランドやイタリアを中心とする
ヨーロッパ生産で残りの90%超は中国生産。
そのためニットを日本国内で作るブランドは数少なく
誰もが知る有名なデザイナーズブランドでさえ
ニットだけは中国生産ということもごく当たり前のこと。
しかも大阪で作っている。
ニットは新潟や長野や山梨などが主な生産地で
大阪で作っているなど聞いたこともない。
ニットを日本国内で生産出来ているということは
ついで聞くまでも無く布帛のお洋服は日本製に違いない。
「バイヤーさんですか?」
男性は逆に質問を返してくる。
正直に京都のセレクトショップLOFTMANのバイヤーであること
新幹線の時間まであまり時間が無いため
大阪で展示会をされるならじっくり時間をかけて見てみたい。
そう告げて京都への帰路についた。
あの偶然の日から約8年がたちLOFTMANから独立し
6年半という月日の中でNO CONTROL AIRとFIR MUMは
poefuにとってかけがえの無い存在となった。
あの日カマをかけたニットの存在が日本製で無かったら
今日という日は無かったのかもしれない。
もちろんこのニットも大阪で作っています。
ONLINESHOPでもご紹介中です。
是非ご利用ください。
2017.11.04|Blog
Tabrikらしさ溢れるジャケット。
いつも通りの「らしい」切り替えデザイン。
でもいつも以上に不思議で「?」な切り替えですが
あまり深く考え込まずに色々着てみましょう。
Tabrik
Wool Cotton Stripe Ramie Sleeve Jacket
brown
Free ( one ) size
¥39,000+tax
今回の切り替えはどこにTabrik「らしい」があるのか。
身頃はTabrikオリジナルのコットンウールのストライプ。
秋冬らしい比較的地厚なアウターよりの生地厚です。
切り替えの袖にはなんとラミーを使用しています。
そうリネンよりも薄手のラミー麻です。
秋冬に殆ど見かけることの無いラミー使い。
なぜこの切替にしたのか?
いつも通りTabrikにそれは愚問というものです。
ただ色々とコーディネートしてみると意外にも
このラミー袖はとても有効な生地使いだと判ります。
INEER:humoresque Arashan Cashmere Knit Onepiece
INNER:Tabrik AWA-SHOAI Dyed 3Layer Sleeveles Onepiece
SHOES:R.U. 「Jo」One Lace 2way Lace Long Vamp Shoes
Tabrikデザイナー手島さんのイメージで重ね着を。
インナーはこんな感じで重ね着をしています。
10月〜11月 まだ厚手のアウターを着るほどでも無い秋。
日によって気温が上がったり下がったりを繰り返す時季。
インナーの厚みや温かさを変えながら重ね着を。
ここではhumoresqueのカシミアニットワンピースを
一番下に着てレイヤードするために作られたTabirikらしい
ワンピースを上から更に重ねています。
上半身はこんな感じです。
袖の肌寒さは薄手のカシミアで充分な温かさです。
ちなみに足元はこんな感じです。
INNER:Fabrique en France 1×1 Rib Cotton Turtle L/S T
DENIM:minä perhonen「always」Denim
SHOES:OFFICINE CREATIVE Lace up Boots
いつものメンズライクな雰囲気のお洋服に。
シンプルですが一枚の存在感が際立ちます。
インナーにはまもなくご紹介予定の何もかもが「ちょうどいい」
フランスメイドのコットンタートルの長袖Tシャツ。
少し温かい日の日中ならこれくらいでもちょうど良さそうです。
OUTER:Honnete FOR poefu Italian Melton Baloon Coat
DENIM:minä perhonen 「always」Denim
SHOES:OFFICINE CREATIVE Lace up Boots
そのまま冬はワードローブにあるコートを羽織るだけです。
Honneteに別注したチャコールカーキのコートで。
ラミー袖は印象的なボリュームスリーブですが
生地が薄手なため余程タイトシルエットのものを除いて
殆どのコートが羽織っていただけるのです。
つまりベストのような使い勝手の良さです。
このジャケットはフックボタン。
ベスト使いにした際にとてもスッキリとした見た目と
アウターのボタンやジッパーとも被りません。
INNER:ゴーシュ Baby Alpaca Knit Onepiece
SHOES:R.U.「Sue」Long Vamp Shoes
ザックリとした風合いのニットワンピースで。
インナーにはこんなシルエットのニットワンピースを着ています。
ラグランで切り替えたラミー袖は大きくアームホールをとり
またボリュームスリーブはインナーの厚みや形状をを問わずに
色々なアイテムをインナーに重ねることが可能で
冬近くまでこのジャケットを主役にしていただけます。
展示会で見た時にも「?」
店頭に入荷した際にも「?」
ただコーディネートを始めてみると
アウターとしてインナーとして重ね着の利便性の高さに
ラミー袖だからこその良さを感じるばかり。
この不思議な切替えのジャケットをデザイナー手島さんは
果たしてどこまで考えてデザインしたのか。。。
ちょうど先日展示会で手島さんにお会いした際は
「あれ?ほんまに?寒かった?」
いつものはんなりした京都弁で笑いながらそう答えてました。
ラミー袖にした理由。
きっとTabrik(手島さん)にそれは愚問です。
あまり深く考えずに色々と楽しみながら重ね着を楽しみましょう。
ONLINESHOPでもご紹介しております。
是非ご利用ください。