2021.10.31|Blog
poefuオープン以来
殆どご紹介の無いダウンウエアー。
モンクレールやデュベチカ
カナダグースにタトラス
パタゴニアにノースフェイス。
もしかすると前職場で
世界の名だたるダウンブランドが
全て手に入る環境にいたことが
大きく原因している事に加えて
アパレルメーカーの作るダウンでは
なかなか「お眼鏡」にかなうものに
出会えないからかもしれません。
「中身の品質が見えない」
どこか不透明感あるダウンウエアー。
ダウンの専業メーカーや
アウトドアブランドは
たとえ中身が見えなくても
スペシャリストなだけに
ダウンへの信用性が高い。
高品質なダウンはそのものが
とても高価すぎるという理由で
一般的なメーカーブランドでは
なかなか手が出せません。
poefuで扱うブランドに
元々ダウンジャケット自体が
あまり無いというのも事実です。
そんな中でバイイングする
唯一(無二)な存在の
ダウンウエアーのご紹介です。
ゴーシュ
Cotton Nylon Reversible Down Coat
beige / navy / black
size 2・4
¥93,500(tax in)- size 2
¥95,700(tax in)-size 4
表裏の表情が大きく異なるので
着こなしや合わせるお洋服で
使い勝手の良いリバーシブル。
規格上としての表生地側は
コーデュラコットンナイロン。
一般的にバッグなどで知られる
ザラザラとした質感の
コーデュラナイロンとは異なる
滑らかなコットンナイロンのもの。
かなり細番手の糸を高密に織った
化繊感の無いツイル組織です。
ダイヤキルトステッチを走らせた
裏生地側はポリエステルは
ダウンの飛び出しが無いように
高密度クロスを使用しています。
ボディとつながる一体化フード。
チンガードを兼ねた立体的な襟周りは
マフラーやストールを収納可能に。
フード部分にはスナップボタン。
スナップボタンを閉じるだけで
ひと回り小さくなるフード。
コンパクトなフードの見た目は
女性らしく華奢な雰囲気を
印象付けてくれます。
スナップボタンを閉じることで
厳寒の風雪が侵入しづらくなる
本来の機能面を果たしてくれます。
後頭部のベルクロテープは
コンパクトなフード作りと
着用時の視界確保の調整に。
パタンナー出身のデザイナーらしい
立体シルエットのフード成形に
最低限のデザインだけで
見た目と機能面の二役をこなす。
実にゴーシュらしい所かと思います。
本格的なダウンウエアーに
最も不可欠な防風性=防寒性。
ジップフロントを境にして
イン・アウトのストームフラップで
前方向だけでなく横方向からの
風の侵入も完全にシャットアウトする
頼もしい機能的な作りです。
小さなバッグ分の容量はありそうな
収納力抜群のエンベロープポケット。
冬場のかじかんだ手を入れるための
ハンドウォームポケットは側面に。
2way仕様がとてもありがたい。
スマートフォン収納に最適な
左前身頃のスラッシュポケット。
3つのポケットがそれぞれの役目を
的確かつ機能的に果たします。
秀逸なパターンメイクが生み出す
美しさに反するかのような動きやすさ。
もうひと工夫を加えるのは
背面ウエスト部のベルクロです。
フロントを開けた際に広がる
身幅を美しいままキープ出来ます。
リバーシブル仕様ということもあり
スピンドルなどを使用せずベルクロ。
手袋を着用したままでも片手で
想いのままにサイズ感を
瞬時に変えていただくことが可能です。
モデル身長154cm
beige – size 2 着用
ゴーシュデザインアイコンの1つ
メンズライクな胸ポケット。
こちらも手袋をしたままでも
スマートフォンを出し入れ出来る
やや低めの位置に深さや大きさ等
計算し尽くされたポケットです。
世界的に有名なハイメゾンで
8年のパタンナー経歴を持つ
ゴーシュデザイナーならではの
脇面のパネルパターンは秀逸です。
身体の立体を二面ではなく
四面で包み込むパネルと
前側のシームに沿えたポケットで
脇面の膨らみを抑えます。
ポリエステル面の方は
横段のダウンステッチよりも
スポーティな印象が薄れる
上品なダイヤキルトステッチ。
キルティングマシーンではなく
国内の職人が慎重にミシンで
地縫いしているというから驚きです。
ダイヤキルトステッチは
生地の地の目に対して斜め方向に
ステッチを入れるので実は難しい。
ましてや滑りやすいポリエステル。
更にそれぞれのダイヤ型の部屋に
適切なダウン量を振り分けながらの
作業は想像するだけで大変そうです。
そして皆さんが一番に心配される
「ダウンの飛び出しはないのか?」
厳密には完全に飛び出しを
防ぐことは不可能ですが
同じポリエステル布を
内側に一枚張り巡らせ
ダウンパックを施しています。
そのためダウンが出ることは
(厳密にはダウンよりもフェザー)
殆どありませんがミシンの針穴から
時折1片が出てくることがあります。
ただ更なる拘りとしては
ミシンで地縫いを続けることで
針の先端が摩耗し少しずつ針穴が
大きくなることを防ぐために
頻繁にミシン針を新しいものに
替えるという徹底ぶりです。
*万が一ご購入後に飛び出しが
多くある場合はご相談ください。
モデル身長154cm
beige – size 2 着用
INNER:BUNON
Silk Khadi Sailor Blouse
DENIM:ゴーシュ
Linen Cotton Denim Wide Pants( sold)
SHOES:R.U.
「Sue」
Long Vamp Shoes
今冬の寒さ具合はいかに?
厳寒な気候になればデイリーで
欠かせないアウターの1つとして。
デニムパンツを合わせつつ
インナーはシルクブラウスで
少しフェミニンさをプラス。
ベージュに抜群な相性の2色で。
beige
ウォーム感あるやや濃い目のベージュ。
メンズライクなパンツや
少しカジュアル目な着こなしにも。
暗くなりがちな秋冬コーディネートを
温かな印象で和らげてくれる色です。
モデル身長154cm
beige – size 4 着用
モデル身長154cm
beige – size 4 着用
INNER:Fabrique en FRANCE
1×1 Cotton Rib Turtle L/S T
ONEPIECE:NO CONTROL AIR
Wool Like Poly Onepiece
SHOES:R.U.
特に色合わせに困るという
アウターカラーではありませんが
インナーに濃色を合わせても
お互いに引き立て合うのが
ベージュアウターを選ぶポイント。
昨年に引き続き今秋冬も
2サイズでの展開となります。
size 2はゴーシュ規格での
レディースFree sizeイメージ
7~11号までのサイズ感。
size 4は身長170cmくらいの
メンズ S sizeまでをイメージした
やや大きめのサイズ感ですが
昨年poefuでは男女ともに
ご購入いただいたこともあり
男女兼用サイズでご案内しています。
サイズ詳細はONLINESHOPで
ご確認いただけると幸いです。
モデル身長154cm
black – size 4 着用
モデル身長154cm
black – size4 着用
INNER:NO CONTROL AIR
Rayon Poly Oversized Shirt
SKIRT:Pois E FOR poefu
「OPERA」Skirt ivory
INNER PANTS:susuri
Flutter Pants
SHOES:Vialis FOR poefu
Pointed Toe T-strap Shoes
秋冬になれば差し色に変わる
ボトムスの淡色たち。
poefuに欠かせない足元と言えばの
「OPERA」スカートと
「susuri」フルッターパンツで。
スカートやワイドパンツの時は
ダブルジッパーを有効利用して
ボトムスの見せたい丈まで
ジッパーを上げて着こなしても。
black
ダウンをスッキリと着こなすなら
やはりブラックがおすすめです。
普段着にさらっと合わせても
モノトーンでカッコよく着ても
お仕事で毎日の通勤や外回りにも。
モデル身長154cm
black – size2 着用
モデル身長154cm
black – size2 着用
INNER:BUNON
Hand Embroidery Long Blouse
PANTS:susuri
「ペコラパンツ」
SHOES:R.U.
「Jo」
Ribbon Lace Long Vamp Shoes
ブラックにブラウンのパンツ。
週に何度も登場するアウターなら
ちょっとした意外性のある
色合わせを時に試してみても。
モデル身長154cm
navy – size2 着用
モデル身長154cm
navy – size 2 着用
INNER:Fabrique en FRANCE
1×1 Cotton Rib Turtle L/S T
PANTS:FIR MUM
SAKANAYA Pants
SHOES:R.U.
「Sue」
Long Vamp Shoes
個人的にも大好きすぎる
店頭では常連さんを中心に
いつも人気の不思議なサロペット。
「アウターで隠したくない」
「でも寒いと前を閉じたくなる」
そんな葛藤も秋冬の楽しみ。
navy
しっかりと濃度のあるネイビー。
ブラックよりソフトな印象です。
秋冬アウター色の中では
最も合わせるものを問わない万能色。
お好きなものを合わせて
ぜひ末永くご愛着ください。
モデル身長154cm
navy – size 4着用
ONEPIECE:UNIVERSAL TISSU
Gather Long Onepiece
SHOES:Vialis FOR poefu
Pointed Toe T-strap Shoes
ピンク+レッド。
アウターがメインの季節は
見えている範囲も少ないので
綺麗な色や鮮やかな色でも◎。
温かなアウターと色が
相乗効果で気分を上げてくれそう。
さてダウンウエアーの肝心要
中身のダウンのお話です。
ここはこのダウンに付属する
チケットを転載してみます。
******************
最高品質のダウンと言われているのは
極寒地に棲む水鳥から採取されるものです。
これは一羽から、たった12〜13gしか
採れない貴重品でもあります。
このダウンの毛足は長く
空気を大量に含むため
抜群の保温力を誇ります。
また湿気を良く吸収し同時に
空気層へ侵入する水滴を
素早く吐き出す
“天然のエアーコンディショナー”
としての機能も併せ持っています。
更に、原毛にダウンとしての
生命を与える精毛工程
(洗浄・乾燥・脱水・殺菌・除塵等)は
最新の技術を導入し日本国内において
丁寧に仕上げられています。
当社の製品には、このように優れた
機能を持つ羽毛の特性を長く保持し
いつまでも快適にお召しいただくため
世界で最も厳しいといわれる
日本羽毛協会の品質基準をクリアーした
羽毛のみを使用しております。
その素晴らしさは袖を通した瞬間に
お分かりいただけることでしょう。
ゴーシュ
******************
中身の見えないダウンウエアーに
自らの言葉でその要である
ダウンそのものの素晴らしさと
透明性を謳った品質チケット。
そのお洋服と等しく
あまり多くを語らないゴーシュが
このような品質チケットを
付帯させることは極めて稀な事です。
補足すると今回のダウンコートには
ダックダウンを使用しています。
ダウンの元となる羽毛は
羽の下の腋周りにあるわずかなもので
目には見えない何万もの枝葉に
別れた繊毛に空気が滞留し
その絶大な保温効果を発揮してくれます。
そして精毛工程を行う業者が
縫製までを一貫して行います。
その全行程を行えるのは
日本国内で1社のみです。
シーズン毎にサイズ感や
ディテールを細かに見直し
少しずつ生地を変えながら
準レギュラーのポジションで
リリースされている
ゴーシュのダウンウエアー。
展示会の度デザイナー泉さんは
独り言のようにこう呟きます。
「これ赤字とは言わないけれど
全くくらい儲からないんですよね…」
「儲からないのになぜ作るんですか?」
「ゴーシュを好きなお客さんに
本当に良いものを着て欲しいからです」
ブランド設立から20年を経ても
ホームページも無くSNSなどでの
情報発信も全くしていない。
デザイナー夫婦は時間が許す限り
一年中パターンを引いている。
ゴーシュにはフランス語で
不器用という意味がある。
お洋服作りに関して類まれなる
器用さを持ち合わせていても
商業感はいつまで経っても不器用。
「自分不器用ですから…」
日本が世界に誇る名優が
独り言ちるあの口癖のように。
何がどうあろうとも
時代がどうあろうとも
ゴーシュが愛され続ける理由。
多くを語らない人ならではの
知られざる数々の努力や
「きっと誰かは気付くはず」
そう信じて拘り抜く無口な美意識が
あるからに違いないと思うのです。
ONLINESHOPでもご紹介中です。
ぜひご利用ください。
2021.10.31|Blog
◯11月の店休日
・2日(火)
・8日(月)
・10日(水)
・11日(木)
・12日(金)
・17日(水)
・18日(木)
・22日(月)
*19日(金)はpoefu通常営業
fûgaは16時までの営業
◯11月の企画展
・「semeno」2021 AW Collection
Order Exhibition at fûga
10月29日(金)~11月7日(日)
*11月2日(火)は店休日*
今秋冬コレクションサンプルが
店頭で全て御覧いただけるご予約会です
・「DOUBLE MAISON」
2021 AW Collection at poefu
11月13日(土)~11月21日(日)
*11月17日(水)18日(木)は店休日*
スタイリスト大森伃佑子さんが
ディレクションするブランド
「DOUBLE MAISON」の企画展
今秋冬の新作を中心に
沢山のアーカイブをご用意した
展示販売会となります
(お洋服のみの展示販売です)