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シャイなお洋服

2016.09.04|Blog, 店主のつぶやき

ある日突然届いた手紙(展示会インビテーション)。

差出人の名前はTOKIHO。

出逢いの物語をお洋服とともにご紹介する第二話。

第一話でご紹介したワンピースと同じ生地を使用したブラウス。

こちらも春にご紹介に至れなかったものを

わがままを言って秋物として作っていただきました。

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TOKIHO FOR poefu

Molly Linen Cotton Wide Gather Blouse

Black

one size

¥31,000+tax

 

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生地はリネンコットンツイル。

手触りは地厚なハリを感じる生地ですが

経糸にスーピマコットン緯糸にはフレンチリネンを使用していて

着てみるととても着心地が良い事に驚きます。

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スーピマコットンのツヤ感がギャザーによって美しい陰影を描き出します。

低めの台襟とショートポイントのレギュラーカラー。

少しだけメンズライクな襟元がギャザーのフェミニンさと

甘さ控えめにちょうど良いくらいに混じり合います。

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襟を立てての着こなしもとても素敵です。

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後ろに流れるような裾が印象的な横姿です。

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後ろにもたっぷりとギャザーが寄せられます。

地厚な生地感が凹凸をくっきりと浮かび上がらせます。

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デザイナー吉田季穂(ときほ)さんは元パタンナー。

このブラウスも計算し尽くされたパターンで

身頃のAラインとスッキリとしたアームシルエットが

黄金比率のように互いに共鳴し合う美しい仕上がりです。

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PANTS:ゴーシュ カツラギワイドパンツ(sold)

SHOES:OFFICINE CREATIVE FOR poefu cenere

 

こちらはONLINESHOPからもご購入いただけます。

是非ご利用ください。

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前情報を入れずに伺った「TOKIHO」展示会場は

中目黒の古着店「Olgou」二階マンションの一室。

天井の低い6畳ほどの小さな部屋に吉田季穂さんがいた。

静かに置かれた15点ほどのお洋服たち。

ただのマンションの一室であるはずのその場所は

本人もお洋服もどこかモノクロームというかセピア色のような世界。

ぼそぼそとお話くださるお人柄はすぐに人見知りだと判る。

annabelle 伊佐さんからのあの一言

「デザイナーが油絵を描いていて。。。」の真相に触れる前に

お洋服の説明をしてくださる季穂さんの会話の途切れたところ

どうしてpoefuにオファーを下さったのかを聞いてみた。

「洋服を作っているデザイナーとしてこんな事言うのも何なのですが。。。」

ぼそぼそ話す季穂さんの次の一言で私は彼のお洋服が好きだと思った。

「なんだか恥ずかしくて洋服屋さんに自分から入れないんですよ僕」

インターネットで偶然見つけたpoefuに頂いた突然の展示会案内。

地図と時間と場所だけしか書かれていない

素っ気ないでは無くただただ不器用でシャイな展示会案内。

それから展示会場に滞在していた約1時間半

シャイなデザイナー吉田季穂さんとは一度だけしか目が合うことなく

その際もお互いに何だか恥ずかしくて目をそらした。

モノ作りをする人にシャイな人はとても多い。

そのシャイな分だけ言葉を持たないお洋服には想いが込められて

お洋服が自ら感情を持ってバイヤーに話しかけてくる。

吉田季穂さんが作る「TOKIHO」のお洋服には確実にそれを感じる。

全てのお洋服を見終えたところに小さな油絵が一枚飾ってあった。

グレーとブルーを基調にした切ない色合いの人物絵だった。

「実は親友のannabelle というお店のオーナーからTOKIHOのデザイナーは

一枚の油絵を描いてそのシーズンのお洋服のイメージを作り出す」

そう数年前に聞いていた印象的な記憶の真相をたしかめたくて

今日展示会に伺う事を決めたんですと私は切り出した。

「そうなんですか。。それはあながち間違ってはいないのですが

その絵からシーズンのイメージを作り出すというよりも

油絵は一年を通してずっと描いていてライフワークのようなものなんです」

そう答える季穂さんはその時もぼそぼそと恥ずかしそうにしていた。

poefuで出逢うお洋服にはたくさんの物語をのせてお話をします。

初めて会うお客様には最初私もぼそぼそと話し始めます。

他人ごとではないTOKIHOのお洋服の美しさ。

私に伝えきれているかは心配ですが足りない言葉は

お洋服に耳を傾けてもらえればきっと分かってもらえる

そんな風に想えるくらいに美しいお洋服たちです。

第三話へ続く