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初めてpoefuを訪れたお客様が

同じ場所でふと足をとどめる。

 

その物の前でゆっくりと跪き

“おそるおそる”

まさにそんな手つきで掬い上げ

「綺麗な靴ですね…」

必ずそう静かに呟いてくれる。

 

 

TACHINO CHIE

「OCULI」

Button up Shoes

black

23cm 〜 25cm

¥126,500（tax in）

 

 

 

立野さんがシューズデザイナーを

志すきっかけとなった

フランスで出逢ったアンティークの

美しきボタンナップシューズ。

 

自身の出自を指し示すこの靴は

外側にブランドロゴを記せない

名刺代わりのようなもの。

 

あくまでもフランス古靴に

最大の敬意をはらいながらも

自身が合わせたい日常から

フォーマルまでを網羅し

幅広で甲高い日本人の足型に合う

そして何よりも履きやすさをと

幾つもの難題を乗り越えて且つ

「綺麗な靴ですね」

そう言わしめる。

 

 

実際に古靴に使われるはずだった

アンティークのウッドボタン。

 

モデル名の「OCULI」とは

ラテン語で「眼」を表す

「OCULUS」の複数形。

ドーム頂上の開口部や

眼窓などを意味することから

この「OCULI」という靴が

光注ぐまばゆき一歩を踏み出す

一足となりますようにという

デザイナーからのメッセージが

祈りとして込められています。

 

 

光を受け艶めくアッパーには

イタリアでクロム鞣しされた

とてもキメ細やかな表面感の

キップレザーが使用されています。

興味深いのはクロム鞣しの

レザーを使用しているところ。

数多のレザーと向き合い

古靴の佇まいを最も醸し出す

このレザーとの運命的な出逢い。

美しい皮革ゆえ吊り込みの際に

多くのリスクを伴うようです。

 

 

幅広で甲高な足型が多い日本人に

「美しく見えるような

錯覚を狙ったラスト（木型）」

デザイナー自身の中にある

絶対的な何かや具体的な美意識。

それはあえて言葉にはしない。

過ちを恐れず解釈をすれば

「作為を偶然のように装う美しさ」

それこそが自然と足をとどめてしまう

一番の理由なのかもしれません。

 

 

オールブラックに仕上げたソール

ヒール部の飾り釘仕様や

羽根部を繋ぐ見事なまでの

飾りダブルステッチの曲線をはじめ

ふと足をとどめた人が

目を凝らした時に広がる

新たな景色の至る所に

デザイナーの意志を感じるはずです。

 

 

モデル身長154cm

OUTER：NO CONTROL AIR

Almighty Jacket

INNER：NO CONTROL AIR

「I」line Onepiece

（this color sold）

BAG：NATIVE VILLAGE

Chain Frog Bag

 

 

 

モデル身長154cm

ONEPIECE：GASA＊

「カラカサ」

Frill Neck Op（sold）

BAG：TACHINO CHIE

「M.F.B」Bag small

 

 

 

立野さんはこの靴に選んだレザーを

「BLACK GLACE」＝黒い氷

そう例えています。

黒なのに氷のような透明度は

立野さんという人そのものを

映し出しているようにも見えます。

 

「BLACK GLACE」が溶けぬよう

内にはもちろん真紅の情熱をひそめて。

 

 

 

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