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2014.07.17

重力シンパシー

2014.07.17|お品物, 店主のつぶやき

本日も引き続き企画展「I Mind If You Forget Me」

2014 A/W EEL,ironari by EEL ご予約会からのアイテム紹介です

 

ironari by EEL

〇(マル)Skirt

navy stripe/charcoal stripe

i ( XS ) / r ( S )

¥23,544

(モデル身長153cm r (S) size 着用)

生地の端から端までを使用した

贅沢すぎる真ん丸なその名の通り「〇スカート」です。

スッキリとしたウエストラインから全方位に美しいドレープが拡がります。

メンズスーツに使用されるツヤが美しい綾織のウールサージ。

遠目には無地に映るピンストライプ。

 

近づいていくとこのスカートの面白みが見えてきます。

切り替えしが無い贅沢な生地使いにより

前身は縦のストライプなのですが

横に向かう程にストライプが斜めになったり

ボーダーになったりしていきます。

もう一度前から。

重力に逆らえない布が両サイドでバイヤスになり

ストライプが斜め方向に描き出されます。

横から見るともはやボーダーです。

重力をデザインに巻き込むかのようなデザイン。

重力シンパシーです。

 

更なる贅沢さを物語る切りっぱなしのヘムライン。

大胆さとモード感がプラスされています。

サイドにジッパーを付属するためのハギがあります。

 

navy base stripe

秋の訪れが運んでくる風とともに

揺れ動くストライプは更に様々な表情を浮かべます。

初秋はタックインブラウスでウエストマークを高めに。

 

カーディガン代わりにUnforgettable Vestで。

マニッシュなトップスとフェミニンなボトムス。

秋はそんなクロスジェンダーの着こなしが一番楽しい。

 

charcoal base stripe

重力シンパシーことバイヤスキーギンガムチェック。

定番の柄合わせも見える場所によって

斜めになったり横になったり。

ストライプとギンガムチェック。

ironariにしか出来ないパターンミックス。

 

チェスターセレナーデブラック。

メンズライクなコート合わせがよりスカートを女性らしく見せてくれます。

 

さらなる重力シンパシーことメロウジャケットと。

パンプスを組み合わせれて

女性にしか出来ないironariらしいセットアップスタイル。

 

バイヤスキーシャツ、トレインデイ→メロウジャケット→〇スカート

シーズンを追うごとに進化を続けるironariらしさを増す形。

ironari デザイナー高橋氏が挑む重力を巻き込むデザイン。

ironari by EEL が描く重力をデザインする世界。

是非店頭でその世界を感じて下さい。

 

******************

『幸服の重ね着』こぼれ話

弊著に「重力をデザインする」タイトルで書いたバイヤスキーシャツ。

一見ただのチェックが「手をおろす」という

当たり前の行為により見せるバイヤスの表情。

トレインデイ、バイヤスキーシャツを始まりとして

それはその後にメロウジャケットで更なる進化を遂げる。

展示会後にはEEL(ironari)デザイナー高橋氏との会食。

別注の打ち合わせに始まりお洋服を肴に

終電もあっという間に逃してしまい話題は尽きる事が無い。

その日の話題の中心は「バイヤスキーシャツとメロウジャケット」。

何気なく言った高橋氏のひと言に私は衝撃を受けた。

「デザインをしないでデザインをしたかった。」

重力を巻き込んだデザインはたしかにデザインされていない。

あたかも偶然を呼び込んだかのような

重力という必然の姿がデザインに呼応しているばかりである。

具現化されたトレインデイボーダーTシャツに始まり

バイヤスキーシャツ。メロウジャケット。〇スカート。

一連の重力シンパシーのアイテムとそのひと言は

デザイナー高橋氏からの私たちへの「なぞなぞ」だと想う。

シンプルなものの中に潜む得体の知れないもの。

カジュアルにはまだまだ開かれていない未知なる道がある。

ironari by EEL からの「なぞなぞ」である重力シンパシーのアイテムたちは

私たちバイヤーとたくさんのお洋服好きを

これからも更にワクワクさせていくに違いない。

 

追伸 高橋さんへ

先日poefuを訪れてくれたモデルのA.Kさんからの伝言です。

「高橋さん変わってますよね。。。」

とのことでした。

次回の「なぞなぞ」楽しみにしていますね。