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2014.07.19

Unforgettable オフトンパンツ

2014.07.19|お品物, 店主のつぶやき

梅雨明け前の酷暑続きのなか企画展への多数のご来店

連日たくさんのご予約を頂きましてありがとうございます。

本日は「I Mind If You Forget Me」企画展の中でも

最もたくさんの方からのご予約を頂いている

もうひとつの月刊『poefu』のための別注品

Unforgettable and4 get ableのアイテム紹介です。

 

ironari by EEL FOR poefu

Unforgettable オフトンパンツ

grey herringbone / brown herringbone

bluegrey tartan / brownyellow tartan

i ( XS ) r ( S ) h ( M ) n ( L ) ( UNISEX )

¥23,760

(モデル身長153cm grey herrinbone,bluegrey tartan i ( XS ) size

brown herrinbone, brownyellow tartan r ( S ) size 着用)

 

一見何でもない9分丈のウールパンツ。

ウエストがゴムシャーリングのスウェットパンツをウールで作ったような

テーパードラインがスッキリとしたパンツになります。

bluegrey tartan

今回別注にえらんだひとつがタータンチェック。

チェック柄の重なりがブルーからネイビー

グレーからチャコールの濃淡を作り出す

トップスに合わせるものを問わない

ベーシックながらも有りそうで無い色組。

秋冬では定番素材のタータンチェックですが

今回のものは伝統的なスコットランドの家紋紋章を表す

ブリティッシュタータンではなくEELがいちから柄を作った

ウール100パーセントのオリジナルタータンチェック柄になります。

Unforgettable Vest  grey と。

無地のアイテムが増えがちな秋冬に便利な柄物のパンツ。

 

 

yellowbrown tartan

秋を華やかに彩るイエロー、ブラウンのグラデーションに

チャコールグレーを織り交ぜたオリジナリティーある色合わせ。

チェスターセレナーデ キャメルベージュで秋冬らしい色の組み合わせ。

 

「オフトンパンツ」

何とも不思議なネーミングですが

名前の由来はその履き心地からきています。

昨年秋にリリースされた時の名前は「スキップパンツ」。

履き心地の良さが思わずスキップしたくなるようなパンツ。

昨秋ご購入頂いた多くの常連様から

そのあまりにも履き心地の良い「オフトン」のような肌触りに

来年もまた購入したいというご要望をたくさん頂きました。

見た目にはウール素材のイージーパンツ。

「オフトンパンツ」たる所以はパンツとしては大変珍しい総裏仕上げで

しかも裏地が「オフトン」のように気持ち良いカットソーになります。

縮率があまりにも違うものを裏地に付けて洗いをかけているので

サンプル製作にもかなりの苦労があります。

今秋はFOR poefuとしての別注展開だけのため

EELさんのご厚意により「オフトンパンツ」として改名しています。

もちろん履き心地は言うまでもないのですが

初秋タイツの締め付けがないストレスフリーな状態で適度な温かさに

真冬はタイツを重ねて更に温かさを倍にして頂く事が出来ます。

 

grey herringbone

ホワホワとした温かみのある質感のヘリンボーン素材。

製品洗いをかけ縮絨し無地っぽい印象に仕上がっています。

ウエストマークを隠してしまえばイージーパンツには見えない

とてもきれいなシルエットが「オフトンパンツ」の魅力のひとつです。

Unforgettable Coat に。

 

brown herringbone

秋冬には欠かせないブラウンのパンツですが

いざ探そうとするとなかなか見つからない。

Unforgettable Coat に。

 

予約会 毎日のようにおすすめをしている「オフトンパンツ」。

「そこまで言うのなら はいてみますよ。。。」と

怪訝なお顔で「オフトンパンツ」を手にしたお客様が

フィッティングから出てきた際には幸せそうな笑顔に変わっています。

Unforgettable オフトンパンツ。

またひとつ忘れられないお洋服との出逢いを皆様へ。

*****************

『幸服の重ね着』こぼれ話

EELに初めて出逢った頃

今は無き「River side village」という別レーベルのブランドがあった。

EELでは表現できない事を表現する幻のブランドに

「フクラムノシャツ」という変テコな名前のシャツがあった。

その変テコな名前のシャツはシャツなのに総裏の裏地が付いていて

でも決してシャツジャケットではなくてあくまでもシャツ。

シャツに裏地があることにあまり意味はないしメリットも殆ど無い。

あくまでシャツだから温かくもないし涼しくもない。

ゴワゴワして決して着心地が良いとも言えないし

生地も二着分必要だけど二倍の値段は付けれない。

ただそのシャツには不思議な魅力が二つありました。

縫い目が見えない無双(袋縫い)仕立て。

本来シャツにはたくさんの縫い目が有るのに縫い目が無い。

そして表地と裏地が縮率が違うため洗うたびに

互いに引っ張り合うことでヘムラインがフンワリと膨らんでいる。

変テコな名前だけどたしかに「フクラムノシャツ」だ。

 

私はEELの当時のお洋服よりこのシャツが大好きで

前職場でそのシャツばかりを発注しては

「こんな服ばかりつくればいいのに。」

EELの二人に 会うたびに本気でそう告げていた。

そのためかEELの高橋さんと渋谷さんは

私に会う日は必ず「フクラムノシャツ」を着てくれていて

「今日は15フクラムノです!」と高橋さん

「15フクラム??何のことですか?」

「15回洗濯をしていつも以上にフクランでいます。」

とシャツ以上に変テコな事ばかりを言っていた。

 

そして翌年そのシャツの作りを活かした

EELの名作「サクラコート」が生まれます。

縫い目の無い無双仕立てのコート。

洗う毎に少しフクランデいく不思議なコート。

総裏仕立ての変テコなシャツ「フクラムノシャツ」は

もちろん今回の総裏仕立ての変テコなパンツ

「オフトンパンツ」にも遺伝子が継承されています。

 

EELとのたくさんのエピソードは数えきれません。

そのどれもが楽しいエピソードであるとともに

私にとってたくさんの愛するお洋服になって

それらはUnforgettableなものばかりです。