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2017.05.01

その様な感情のもの

2017.05.01|Blog

TOKIHO FOR poefu

「JULIA」

Henley Neck Gather Onepiece

grey / navy / light grey

¥34,500+tax

 

 

grey ( モデル身長157cm )

TOPS:Tabrik Printed Gather Blouse

SHOES:OFFICINE CREATIVE Lace Up Boots

 

深いカーキグリーンにチャコールグレーを溶かし込んだような

とても奥ゆかしく印象的なグリーンのようなグレーのような

無限に「ような」が続いてしまうような

どちらとも言えない曖昧さの中に存在感を感じる色。

 

名作「SOLO」ワンピースの連作として作られた「JULIA」。

首周りを美しく縁取るように作られたネックラインと

TOKIHOらしいアンティークディテールの

7個の2穴ボタンが並ぶロングクレストのヘンリーネック。

 

肩下の前後を貫通する特徴的なヨーク切り替え。

 

肩線から一段離れたギャザーは華奢でなだらかな肩曲線と

バストラインから美しいAラインシルエットを構成します。

ヨーク線を境にした二つの女性らしさの構成が素晴らしい。

 

 

navy ( モデル身長167cm )

OUTER:kaval Linen Gauze Classic Long Shirt Onepiece

PANTS:ゴーシュ Typewriter Cloth Tapered Pants

SHOES:Vialis FOR poefu AZUL blue

 

くせの少ないネイビーらしいネイビーは

季節やコーディネートアイテムを問わずに活躍してくれそうです。

 

light grey

今春 FOR poefu「SOLO」でご紹介をした同じ生地と色になります。

ほんのりとカーキやベージュが混じり合う

上品で奥行きのあるソリッドなライトグレーです。

 

ライトグレーでもう一度おさらいをしてみます。

首周りを美しく縁取るようなネックライン。

 

肩下の前後を袖先まで貫通する特徴的なヨーク位置は

ギャザー上にすっきりとなだらかな肩曲線を描き出し

ギャザー下には美しいAラインシルエットを描き出します。

 

二の腕上部をちょうど隠してくれるフレンチスリーブ。

脇下からポケット口まではスッキリとした側面。

 

脇下の開き具合はこれくらいです。

春秋はカットソーやニットのインナーを。

フレンチスリーブなので重ねる羽織やアウターを問いません。

透けない生地感で夏はタンクトップなどを重ねて一枚での着用で。

もちろん冬はインナーワンピースとして。

 

light grey ( モデル身長153cm )

OUTER:maison de soil Organic Cotton Pintuck Cache-coeur Robe

SHOES:Vialis FOR poefu pointed Toe Sandal AZUL blue

 

 

L → R

light grey / grey / navy

名作「SOLO」ワンピースで使用している

コットンリネンツイルの生地で別注をしています。

展示会で見た「JULIA」は平織りのリネンポプリンで

透け感が気になったので一枚でも着用可能な

「SOLO」でご好評頂いている透けない生地を選びました。

経糸にスーピマコットン 緯糸をフレンチリネンで織ったツイル生地は

細番手のスーピマコットンの天然のツヤ感と

フレンチリネンのとろみや素材感が混じり合い

適度なハリ感にしなやかさと柔らかさ

そして洗濯強度も持ち合わせた素晴らしい生地です。

 

 

 

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TOKIHOのお洋服にはそれぞれに名前が付けられています。

「その名前には意味があるようで無い」

名付け親であるデザイナーの吉田さんは不思議な答えを用意しています。

 

「JULIA」を作る際にイメージしたのは

19世紀を生きた女性写真家ジュリア・マーガレット・キャメロン。

彼女が人物撮影に度々用いた天使や聖女という宗教的なモチーフ。

その天使や聖女が着ている衣服の布の質感や陰影。

 

ただそれは直接的な答えではなく

あくまでも「JULIA」という名前は記号のようなもので

このお洋服は「JULIA」という名前の記号を付けている。

それくらいのことなのだと言います。

 

「出来る限り強い意味を持たせたくない。」

吉田さんはそう続けます。

 

TOKIHOをお取り扱いさせていただいて3シーズン目の今春。

別注の打ち合わせのため電話で話すたびに

展示会で直接お会いして会話を重ねるごとに

吉田さんとTOKIHOというお洋服を介して話せば話すほどに

私にとってそれはとても心地の良いものであることがわかるのです。

 

−人生となるもの−

古くからある人々の痕跡

肖像写真、音楽、芸術、建築、家具、衣服。

それらからは、豊かな心や生きることへの責任を感じ、当時の生活を垣間見たような気がします。

人々の衣類は生活の中で汚れ、当然の様に破れ、

各々にそれでも直しながら、身体の一部として大切に身に着けています。

 

私は、“人生となるもの”を念頭に日常のための衣服を制作しています。

汚れても破れても思い思いに直しながら、着続けてもらいたいという思いがあります。

 

深い感情と共にある 擦り切れた一枚の肖像写真の様に

幾度となく 人のこころに平穏をもたらした 音楽の様に

時に 日常の生活の中に光をさした 芸術の様に

住み慣れた 居心地の良い 部屋の様に

使い古され 角が落ちた 家具の様に

 

私は、その様な感情のものをつくりたいと考えます。

 

TOKIHO  吉田季穂

 

ここで改めてTOKIHOのテーマ「人生となるもの」を

コピーペーストすることなく書き記してみました。

 

その様な感情のものをつくりたい。

 

「JULIA」という記号が本当の意味での名前を持つ日。

 

それは着る人がこのお洋服を愛し続け

擦り切れるまで着続けることになるであろうと

気付いたその大切な記念日。

 

吉田さんが与えた「JULIA」という無感情の記号から

感情を得た「JULIA」という意味のある名前に変わるのでしょう。

 

そんな風に今日の私は思うのです。

 

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