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「実にゴーシュらしい」〜あなたは理系、私は文系〜

2018.11.10|Blog

「実にゴーシュらしい」

今秋冬コレクションの中で最もその「らしさ」が爆発した一枚。

そしてこの「実にゴーシュらしい」は筆舌に尽くし難い一枚です。

 

ゴーシュ

Baby Alpaca Asymmetry Guernsey Knit

light grey / grey / black

2(one)size

¥42,000+tax

 

 

ベビーアルパカ100%を使用したニット。

ペルーを中心に高地に住むアルパカは柔らかな毛質でとても温かい。

個体の小さな赤ちゃんの毛だけを使用しているため

膨大な毛糸量が必要ですが高品質で美しい毛質が特徴です。

4年前までリリースされていたベビーアルパカシリーズよりも

格段にクオリティが高くなっていることに気付きます。

以前のものはペルー紡績のラフさのある毛糸を使用していましたが

今回のものは日本国内で紡績した毛糸を使用しているので

毛質が格段に滑らかになっているためです。

敏感肌の方は着始めにややチクチクするかもしれませんが

お洗濯を繰り返していく事で更に肌なじみが良くなっていきます。

 

 

light grey(sold)

ニットの温かみある素材感と寒色のライトグレーのマッチング

淡色ニットのストールを羽織るような感覚で。

 

はい…。

全く何のことだか分かりませんね。

それでは着画像ではなく平置き画像で見てみましょう。

 

はい……..。

ますます分からなくなってきましたね。

店頭で「これは洋服ですか?」とご質問をいただくほどです。

もちろんお洋服なのでまず着方だけでもお伝えしようかと思います。

 

右下部に見えているこのリブ部分から侵入してください。

 

次に左手をこちらから出してください。

 

なんとなくモゾモゾと左角を目指しながら上方に進んでいってください。

 

こちらが頭の出口です。

 

あとは右手を出すだけです。

 

お疲れ様です。

無事に着ていただけて少しお分かりいただけましたでしょうか。

それではもう一度着画像と置画像を見ながら強引に筆舌してみましょう。

 

 

袖や裾リブ部分を除けばおおよそは正方形です。

入り口と出口

左袖と右袖

それぞれは対角線上にあることが分かります。

身体はそれぞれの対角線を結ぶ交点の中心にいることになります。

おおよそ正方形の対角線を身体は通っていくので

約45°くらい(実際の見え方は約30°くらい)の角度で

傾斜した状態で着ることになります。

 

近付いて見てみるとニットの編み地が斜めになっています。

 

 

正方形を斜めに着ているような状態のため

片側にボリュームが集まっていきます。

片側の袖は覆いかぶさるように隠れて

もう片方の袖リブはスッキリと姿を現します。

 

手を広げてみると更に分かりやすいかもしれません。

 

?????

右袖と左袖が入れ替わったように見えますね。

 

実はこのニット前後差が無くネックラインに下がりも無いので

リバーシブルのように前後どちらでも着ることが可能なのです。

まるでイギリスとフランスの間に位置するギャーンジー島で生まれた

漁師が早朝の漁に出かける際に真っ暗闇で着ることを理由に

前後どちらでも着ることが出来るようにしたギャーンジーニットのようです。

 

強引に筆舌に尽くしがたい「らしさ」に抗ってみましたが

少しはお分かりいただけましたでしょうか。。。

 

OUTER:nitca FOR poefu Wool Cashmere Beaver Cloth Cocoon Coat

SKIRT:Pois E「OPERA」Skirt

SHOES:R.U.「Jo」One Lace Long Vamp Shoes

シンプルなアウターのインナーとして「実にゴーシュらしい」

表情豊かで異彩なドレープを魅せてくれます。

 

 

grey

ニットならではの多色使いでメランジ感のあるグレーは

着用時のねじれや傾斜が目に見て取れます。

 

OUTER:evam eva Press Wool No Collar Coat

PANTS:ゴーシュ Soft Wool Serge Wide Pants

SHOES:R.U.「Jo」One Lace Long Vamp Shoes

BAG:poefu Almighty Leather Bag Large

evam evaで最も象徴的なプレスウールのアウターに

マニッシュなスーツ生地のウールサージと

秋冬らしいさまざまなウールアイテムとのコーディネート。

 

 

black

わずかに白糸が見える程度のソリッドなブラック。

ドレープ陰影が美しい一色はまるで布帛のような佇まいで

モード感のあるこのニットを一段と良く見せてくれます。

 

OUTER:Andrew Driftwood Hospital Coat Tea Dye

INNER:Itoi Collection by Yuri Park「FUJI」Cashmere Cardigan

SKIRT:humoresque Silk Polyester Mix Tuck Skirt

SHOES:NORIEI Unfinished Cordovan Derby Shoes

淡色の中にソリッドなブラックをさし色として効かせて。

ドレープ感やねじれのあるアイテムたちとの共演です。

 

 

ゴーシュデザイナーの泉夫妻は元パタンナー。

名作カツラギワイドパンツやポケット付きシャツなど

どちらかというとシンプルで着心地の良いベーシックな

お洋服を作るブランドという印象が強いかもしれませんが

実は誰もが知る世界的なハイブランドのパタンナー出身です。

 

その出自を知ると彼らの本質はここが原点とも言える気がします。

「変わっているけど本当に面白いニットですね」と問いかけても

「そうですかねぇ。。。普通だと思いますよ」と事も無げに答えます。

 

パタンナーは身体とお洋服の関係性を数学のように操ります。

言わばそれは究極の理系が作り出すお洋服です。

私はそれを読解するお洋服の学校を出ていない文学部出身のバイヤーです。

 

「実にゴーシュらしい」

あなたは理系

私は文系

 

ONLINESHOPでもご紹介しております。

是非ご利用ください。