2011.04.01|Blog
2月25日の出来事。
最後の内装工事に玄関の床に穴が開いていたため、お客様の安全を最優先して床板を張ることにしました。
終わったはずの無相創の米原さんのお仕事をもうひとつ増やしてしまった。
床板は大好きなカナダ産のシルバーバーンでお願いをすることに。
施行前日、米原さんがお電話を下さり
「この最後の内装工事はオープン記念のプレゼントでやらせてください。」
と言ってくださった。
「。。。。。。。ありがとうございます。」
そんな簡単な言葉では足りないとは解っていながら、心は感謝でいっぱいだった。
。。。。。。。
無相創さんには11月のある日、初めて内装のお願いのお電話をした。
実は米原さんと話すのはその電話が初めてだった。
その翌週、何も無いただの白い部屋だったこの場所で初めて会った日、ムーハンさんにランチに誘っていただいて、ご家族も紹介してくださり、大切なお休みにも関わらず4時間も私の想いを聞いてくださった。内装の工事をお願いするかはまだ決まってもいなかったのに。
AWAYだった西荻窪という町を一気にHOMEにしてくださった。そして2月からはほぼ毎日のようにお店に顔を出してくださり、たくさんの相談事の長電話にいつも耳を傾けて下さった。
初めてお会いした11月からずっと。もう充分に頂いていたのに。。
プレゼントだなんて。。。。
私にはどんな恩返しが出来るのだろう。
無相創に。米原さんに。
私には何が出来るのだろう。
この街で。この場所で。
電話を切った後、しばらく呆然としながらそんな事を考えていた。
玄関の床板には大好きな緑青のついた真鍮で枠組みを。
そして看板のないpoefuにさりげなく活版の部品で
床板の隙間に p o e f u の文字を入れて下さった。
西荻窪の地にp o e f u と刻んでくださるように。。。
2011.03.30|店主のつぶやき
お話はまださかのぼって。。。。
2月20日の出来事。
お願いをしていた照明が完成した! と米原さんから連絡があり急いで無相創さんへ。
ひとつは窓のそばに吊るす予定の鉄管照明。音を奏でる打楽器の音階のように長さを変えてもらいました。
ふたつめは古い床屋さんで使われていたガラスケースに小さな照明を仕込んで欲しいと無理にお願いをしたもの。これはpoefuで取り扱うJONAというアクセサリー作家さんのものを飾るために特注したものです。ほの暗い照明はJONAさんのアクセサリーと時間軸を錯覚にまどろませてくれます。
みっつ目はフィッティング用の照明で私と米原さんが初めて共作するもの。この照明はイメージを何度も何度も頭の中で推敲して、米原さんにその度に伝え続けた本当に特別なもの。poefuを象徴するシャンデリアです。以前に書いた星霜さんに作られた流木と漏斗のシャンデリアをアレンジしたものです。
そして完成したものがこちらです。
ここからpoefuの手が加わります。
どんな風になるのかはお楽しみです。。。
フィツティングの中でたくさんのお洋服がたくさんの詩を
お客様に語りかけてくれますように。
そんな想いをこめた照明に。
米原さん。本当にたくさんのわがままを素敵な形にしてくださってありがとうございます。
2011.03.29|店主のつぶやき
お店にとって大切な紙モノ。
名刺とショップカードが出来上がってきた。
頼れるデザイナーK 氏が想像以上の形にしてくれた。
見つけにくい文字のフォントを織り交ぜた、数種類のフォント。色や厚み、横幅の2mmの大きさ違いなんていう、どうでもよさそうなワガママまでもそっくりそのまま形にしてくれた。
いつか行ってみたいと思うお店のショップカードを見つけると大事にとっておいたり。。可愛いショップカードを見つけては、どんなお店なのかな。。と想像をふくらませてみたり。。
紙モノひとつでワクワクできたりするのは素敵なことだなあと思うのです。
どこかのお店でこのショップカードを手に取って下さった方が、たくさんの想像をしてpoefuを訪れて下さるとうれしいな。。。
2011.03.29|Blog
いよいよセルフリノベーションが始まった。
無相創の米原さんは「半分は自分でやったほうがいい。お店への愛着が絶対に湧くから。」と言って下さった。
とは言え、何もかもが初めての経験で何から手を付けてよいのやらだが。
什器がほとんど搬入されて足の踏み場もないため、床の塗装は後回しにして先ずは壁面の塗装から始めることにした。
薮内塗料の岩田さんの指導していただいたおかげとベンジャミンムーアの塗料の素晴らしさも手伝って、素人ながらになかなか上々の塗りあがりになっていく。
米原さんの言葉の意味をかみしめながら。。。
たくさんのお客さまの顔を思い浮かべながら。。。
2011.03.18|店主のつぶやき
ベトナムからやってきたフィッティングの扉には
ドアノブが付いていなかったのでずっとドアノブを探していました。
どんなものを付けるのかと無相創の米原さんにたずねられて、
イメージは漠然とは有るものの、既製品を探しているのとは訳が違い
なかなか扉の存在感に見合うものが見つからなくて苦労をしていた。
米原さんには恥ずかしくて言えなかったけれど、
ドアノブの選定方法に実はひとつだけ条件がありました。
アメリカで生まれたドアノブであること。。。
「7月4日に生まれて」
忌まわしきベトナム戦争の記憶。
もちろん私は当事者ではないけれど、
時を経ても当事者(当時者)たちの記憶は消えないのかもしれない。
ただいつかこの地球上から全ての戦争が無くなることを願って。
その忌まわしき記憶を忘れないためにも。
ベトナムの扉にはアメリカのドアノブを取り付けたかったのです。
時間をかけて探した結果、イメージに合うものをやっと見つけました。
ひとつは真鍮と硝子のもの。
ひとつはアイボリーの塗料がいい感じにはげてきているアイアンのもの。
後日、無相創の米原さんが丁寧に付けて下さいました。
ガッチリと。
時を経てベトナムとアメリカが握手をするように。。。
西荻の平和な空の下で。