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定番の概念

2014.08.19|お品物, 店主のつぶやき

秋のお洋服の入荷に合わせてpoefuにとってかけがえのない

オープンからずっとお取扱いをし続けている大切なものたち。

世間の定番ではないけれどpoefuにとっては定番のお品物。

改めて少しずつご紹介していきたいと思います。

 

CHRISTIAN PEAU

3WAY LEATHER TOTE BAG

12 COLOUR

¥27,000

(モデル身長153cm)

 

size

縦 42cm 横 42cm 幅 14cm

ショルダーストラップ 79cm   持ち手 40cm

(製品染による個体差がありますので平均値になります)

 

レザーバッグの魅力の本質は

レザーという素材が変化していくさまがナイロンやコットンキャンバスのそれよりも

味わいとして楽しみになっていくことと

その変化が訪れる事でより愛着が増していくことに

気付かされることだと思います。

 

変化していく色味。

その鞄と過ごしていく時間軸が

まるで思い出のように刻まれやすい2色です。

BEIGE

 

SPONGE (FOR poefu)

 

 

クリスチャンポーのレザー製品は国内生産では稀少な

レザーを先に染めたものを使用するのではなく

先に鞄の形に仕上げたものを染めていく

後染め(製品染め)の手法をとっています。

製品染めならではの発色が美しい目の覚めるような2色です。

YELLOW

 

RED

 

 

秋を感じるのはお洋服だけではありません。

山野や果実が秋色に自らを染めていくように

鞄というアイテム自体がワードローブに

秋色を加えて頂けそうな3色です。

D.GREEN

 

APRICOT

 

PLUM

 

 

お洋服を選ぶ際に外すことの出来ない2色ネイビーとブラック。

インディゴ染めのような濃淡が美しいネイビーと

墨染めのような黒の濃淡が奥ゆかしいブラック。

ベーシックな色にも製品染めの特徴が見え隠れします。

D.NAVY (FOR poefu)

 

BLACK

 

 

そしてpoefuで最も愛されてきた3色。

この曖昧な3色は言葉では形容することが難しく

ただ一重に共通して言える事は

クリスチャンポーらしくもpoefuらしくもある色たち。

季節やお洋服を選ぶことのない持ちやすさの具体性と

どこか切なく儚げな抽象性の

相反することが共通する魅力的な3色です。

D.GREY

 

CINNAMON

 

L.CORNUS (FOR poefu)

 

poefuにとっての定番の概念。

ずっと変わらず愛していきたいと感じ得るものたち。

何十人、何百人、、、と

たくさんの方におすすめし続けていても

飽きることなくその良さを年を追うごとに

新たな魅力をより一層気づかせてくれるもの。

3年間でたくさんの方のもとへ旅立っていった

CHRISTIAN PEAUのこのレザー鞄たち。

店頭ではお客様と素敵な時間を過ごしてきた

3年半のそれぞれの鞄たちを見るにつけとても幸せを感じます。

 

FOR poefu

2014.08.17|お品物, 店主のつぶやき

 

Honnete FOR poefu

TANA LAWN Liverty Fabric

Boatneck Long T Onepiece

white/ grey

one size

¥29,160

( モデル身長153cm )

 

Honnete (オネット)の展示会を訪れる際に

一番楽しみにしていることのひとつは

英国「LIBERTY」社の新作の生地見本帳を

シーズンに先駆けて見れることかもしれません。

 

大学生の頃にお洋服屋さんでバイトをし始めたころ

「LIVERTY」のフラワープリントは憧れのひとつでした。

まだお洋服のことなんて何も知らなかった頃でも

その生地の良さは十分にわかるほどでした。

コットンとは思えないまるでシルクのような

艶やかで極上な肌触りの生地と

美しく繊細に描かれた「LIVERTY」のフラワープリント。

その憧れは20年たった今でも色褪せることなく変わりません。

 

縦20cm横15cm程度の生地見本帳。

その生地の範囲内で規則性があるものは別ですが

生地の周りには見えていない柄が存在しています。

別注の際は想像力をたくましくして

お洋服になった時のことを連想します。

 

poefuのための今秋冬のフラワープリント。

たくさんの生地見本から選んだのは規則性が見えにくい

とても印象的だったフラワープリントの色違い。

春夏 アイリッシュリネンでご好評いただいた

一枚でも 重ね着にも重宝する

ボートネックロングTワンピースのモデルで別注いたしました。

 

wild flower white

山野草のように素朴な草花や果実たち。

真白なキャンバスに直接水彩で描かれたようにいきいきと

ホワイトの無地面に拡がる「LIVERTY」らしい布一面の英国式庭園。

 

もちろん今の時期は一枚で。

まだ世に出たばかりの「LIVERTY」が日々を華やかに。

単調になってしまいがちな夏服に小さな抑揚を

残暑を軽やかな気持ちで楽しめそうです。

 

シンプルにカーディガンで。

重ねるとコクーンシルエットがAラインに変化します。

プリント色に合わせて少し秋を意識したアースカラーをチョイス。

晩夏初秋は日によって同じアースカラーの麦わら帽子や

サンダルやカゴ鞄を組み合わせて季節の移りを

お洋服と共に感じるのも楽しみのひとつです。

 

現在ご予約を受け付け中のコクーンコートに。

FOR poefu 同士の組み合わせは特別な気分です。

 

n100のホワイトカシミアストールを。

今秋冬は何色にしよう。。

こちらも毎年の楽しい悩みのひとつです。

9月には例年以上にたくさんのカシミアアイテムが「fūga」に並びます。

 

wild flower grey

紫がかったグレーは夕暮れの刹那色。

ドライフラワーが一番の美しさの刹那で

その夕暮れの刹那に自らの美しさを重ね留めるように。

常ならぬ花たちの命は「LIVERTY」の布の中で永遠の美しき命を宿します。

 

poefu定番のコーディネート。

n100のアーミーパンツのホワイトを秋はさし色として。

 

コットンローンの柔らかな素材が揺れるその風を少し冷たく感じ始めたら

秋冬一番の楽しみのひとつウールの出番です。

 

minä perhonen「nostalgia」のロングニットカーディガンに。

「LIVERTY」の花の上をフォレストパレードの

木々や草花、鳥やちょうちょのレースモチーフが

同じ物語の軸線上で楽しげに揺れています。

 

変わらない憧れ。

20年たっても変わらない憧れ。

大切な想いをFOR poefu という特別な想いに乗せて。

 

誰がために咲くわけではない花たち。

その無言であるはずの美しさは

ふと足を留める人には何かを語りかけ始めるように。

「LIVERTY」という無言であるはずの美しい花たち。

布に宿された美しさは一片のお洋服となり

今日も私たちに何かを語りかけてくるようです。

 

 

無用の言葉

2014.08.15|お品物

一年を通してpoefuで最も愛される

no control air「美しさの予感」ワンピース。

 

いつもこのワンピースを前にして頭によぎるのは

「その美しさに私の言葉など必要ないのかもしれない」

そんな自己否定の元も子もない思考です。

 

no control air

「美しさの予感」onepiece

white/black/yellow/bluegrey

one size

¥29,160

 

ジャケットやコートの裏地に充てられる綾目が際立つキュプラカルゼ。

キュプラは通気性や透湿性が良く着心地に優れると同時に

速乾性やシワになりづらい素材の性質はお洗濯も容易です。

天然素材のように表情性のある染まり方をします。

今回も二重仕立てにした製品染になります。

淡色のwhite/yellowのみ裾周りの一重部分に透け感があります。

 

white

潔い白。

コットンやリネンの素朴な表情ではない鮮度を感じる白。

このワンピースのあるべき姿に似た

着こなしの自由度を試し図りたい秋冬の白。

 

black

企画書での表記は黒。

実際は黒にほど近い濃色の群青。

フォーマルからカジュアルまで縦横無尽に主役と脇役をそつなくこなす。

自由すぎるくらい自由な色。

 

yellow

柔らかなネオンカラー。

合わせるものと引き立てあいながら自らをさりげなく主張する。

綿や麻やウールの対象者の素朴さを対照的に照らし出す色。

 

 

bluegrey

切ない空色。

空を重ねて。雲を重ねて。

ひと時も同じ色を見せない儚い空色。

自然色、その色にあるがままに身を任せる。

 

具体的な言葉。

素材の説明やブランドの物語。

 

抽象的な言葉。

そのお洋服からその時々に感じ得ること。

 

そのいずれの言葉をいくら重ねてもその美しさの前には

その言葉は無用の言葉なのかもしれない。

 

 

晩夏初秋

2014.08.14|n100

夏の終わり。

個人的に苦手な夏ですが

どこかせつない夏の終わりは好きです。

 

晩夏初秋に向けてお役立ていただけそうな

印象的な色使いのn100「潔いワンピースドレスシリーズ」から

コットンポプリンスリーブレスドレスのご紹介です。

 

n100

Cotton Poplin Sleeveless Dress

dark blue

34 (one) size

¥19,440

 

ブルーの底に見えるグリーン。

海の中から空を見上げた時のような美しい色。

 

晩夏

n100ポケット付きリネンカーディガンを

あえて袖を通さずに肩からかけるだけ

そんなラフな着こなしも

潔いワンピースドレスにはとても似合います。

 

初秋

袖を通してカシミアストールを。

優しい色合いのスポーツグレーにライラック。

夏の名残りを楽しみながら。

 

n100

Cotton Poplin Sleeveless Dress

purple

34(one) size

¥19,440

 

とても鮮やかなn100らしいパープル。

実りの秋を彩るような葡萄色。

 

晩夏

n100 リネンボーダーポケット付きカーディガンを

日除けのストール代わりにくるっとひと巻き。

 

初秋

そのままのスタイルでカシミアストールをさらにひと巻き。

パープルにローズピンク。

それぞれの素材感や色合いが重なり合う秋のグラデーション。

秋の訪れを楽しみにしながら。

 

晩夏初秋。

夏と秋を同時に楽しめるこの国らしいおしゃれの季節。

 

月刊『poefu』8月号「美しさへの問い」

2014.08.05|お品物, 店主のつぶやき

月刊『poefu』8月号のご紹介です。

nitca FOR poefu

cocoon coat

Beige/Charcoal grey

S/M size

¥39,960

(モデル身長153cm S size 着用)

 

『幸服の重ね着』掲載の愛するモノたちの中で

一年を通じてたくさんのお問い合わせを頂いていたコクーンコート。

nitcaから毎シーズン展開されているカシミアビーバー素材を

毛足の長いアルパカウール素材に変えて別注しております。

(アルパカ43 ウール 37 ナイロン20%)

 

Beige (書籍掲載カラー)

ベージュの濃淡に見え隠れするグレーやブラウン。

光の加減によっても色の印象は幾重にも変化します。

(実物は書籍掲載のものより淡色とお考えください)

冬のコーディネートに温かさを身近に感じさせてくれる

獣毛の素材感が映えるウインターベージュ。

 

このコートを最も美しく見せてくれる首周りと肩線。

着物のような肩から首にかけての登りと抜け具合

その一方でなで肩を演出する下りの美しい稜線。

Sサイズは肩線が内側に大きく入りますがアームホールを大きくとり

窮屈さを感じさせないとともにインナーの大小を問わない

機能美も同時に兼ね備えています。

 

着脱を容易にするドットボタン。

全てをとめた際にフロントには「何もない」という

このコートの存在をより有意義にする二面性を併せ持ちます。

 

秋色を使ってのコーディネート。

Honette FOR poefu リバティーの花柄ワンピースで。

リバティーならではの上質な素材をキャンバスに見立てて

水彩画で描かれた優しい色柄に秋冬が楽しくなります。

n100の新色カーキのポプリンアーミーパンツにOFFICINEのレースアップブーツで。

瞳に映る自然界の穏やかな秋色のグラデーション。

 

Charcoal grey

ところどころに見える白糸ケーン糸の霜降りグレー。

ベーシックな色は合わせるものを何ひとつ拒むことの無い万能色。

 

背面から見ても美しい肩の稜線。

 

UNIVERSAL TISSU FOR poefu「あのサロペット」マニッシュなウールストライプで。

Veilのカットソーはパープルグレーで上品なクロスジェンダースタイル。

 

1956年にクリスチャンディオールが発表したコクーンコート。

コクーン =繭という名の通りの包まれるようなシルエット。

排除されるデザインの行方には究極の引き算

つまりデザインをしてはいけないという

否定することから始まる美しさへの難問が待ち受けています。

ディオール以降たくさんのデザイナーたちが挑んできた難問コクーンコート。

当時若干28歳だったnitcaデザイナー内田恵子からの回答。

それはディオールを越えることではなくもっと単純な答え。

「誰にでも似合う、誰もが可愛くなれる、手の届く手頃な価格のコート」

当たり前なようでいてそれはコクーンコートの難問以上の難問を

自らに課し導き出した究極の答えのように思えます。

 

たくさんの笑顔に出逢えることを8月5日より楽しみにお待ちしております。

 

サイズ詳細

S size

着丈 87cm

前肩幅 32cm

後肩幅 34.5cm

袖周 97cm

袖丈 49.5cm

胸囲 108cm

胴囲 108cm

裾囲 68cm

サイズ目安は7号から11号サイズの方にそれぞれの似合い方になります。

9号の方でも袖丈は9分寸になる方もいらっしゃいます。

11号よりの方の場合はお袖が8~9分袖になる袖丈です。

 

M size (FOR poefu size)

着丈 91cm

前肩幅 38cm

後肩幅 38cm

袖周 68cm

袖丈 52cm

胸囲 118cm

胴囲 118cm

裾囲 100cm

もともとの企画に無いpoefu別注サイズです。

9号~13号サイズの方にそれぞれの似合い方になります。

大半の方がSizeでご着用頂けるのですが

肩幅や胸囲が大き目の9号、11号サイズの方

袖丈が十分寸がお好みの方におすすめのサイズになります。

 

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通信販売をご希望のお客様へ

ご希望のサイズとお色、配送先のご住所とお電話番号

上記4点をメールにてお知らせください。

(店頭が混み合っている場合はお電話に出れません)

ご予約のお品物となりますのでお振り込みのみでの受け付けとなります。

(お振込先はみ三菱東京UFJ 銀行、みずほ銀行、ゆうちょです)

ご予約可能数に限りがございますので予定数になり次第終了となり

完売の際は店頭での販売はございませんので予めご了承ください。

ご予約を頂いたものから順に受注生産となりますので

ご予約後のキャンセルやお色、サイズの変更はいたしかねます。

予定納期は11月1日納品予定となります。

ヤマト運輸での配送前にお電話にて入荷のご連絡をいたします。

日時指定はその際お電話にてスタッフにお申し付け下さい。

配送料金は全国一律 ¥540になります。

 

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『幸服の重ね着』こぼれ話

難問。

コクーンコートのデザイン同様にそれを文章化することは

私が想像していた以上に困難を極めた。

書いては消し、書いては消しの繰り返し。

「美しさの問い」たった2ページ半のひとつの物語。

最終入稿の締切が迫る中、その作業は既に二週間以上も続いていた。

実は54の物語のうち唯一デザイナーにインタビューをしたのはこのコートだけ。

出産を直前に控えていたにも関わらずデザイナー内田さんは

このコートが生まれる数々の物語を3時間以上にわたり聞かせてくれた。

本来の内田さんはシャイな人柄、展示会では自ら接客はしない。

すでにpoefuには欠かせないこのコートだったが

本人にお話を聞くまでその幾多の物語を知らずにいた。

「ただただ可愛い良く出来たコート」という認識でしかなったこのコートは

内田さんの静かな情熱の熱量を帯びてインタビュー翌日から難問に変わった。

いくつかのキーワードが頭の中で目まぐるしく回転する日々。

終着点の見えない「美しさへの問い」。

 

「誰にでも似合う、誰もが可愛くなれる、手の届く手頃な価格のコート」

 

最も印象的だった内田さんから強烈なワンフレーズ。

最終的にその問いに対して私の答え(物語)は

決して満足いく形とは言えない出来のまま

入稿をしたのは締切直前の午前6時早朝だった。

このコートの真実を伝えきれない自らの文章の稚拙さに悔しくて

このコートの美しさに及ばない自らの言葉に悲しくて

ひたすらに涙が止まらなくなった。

 

店頭での接客は文章とは違い

顔の表情や身振り手振り

全てが一体となってお洋服の物語は熱量を増してくれる。

「いつもお店で話してくれるように書いてみてください」

WAVE 出版の中村さんから依頼された時の第一条件。

 

NEWSを書きながらちょうど一年前の出来事を思い出し

今日もその難問に答えは出ないままです。

このコートが導き出すたくさんのお客様からの笑顔。

その笑顔の数だけの幸服の重ね着が

言葉に出来ない文章に出来ない

難問への答えの真実なのかもしれません。